▼飯豊町添川の常福院の不動明王拝見2022/10/31 16:59 (C) 獅子宿燻亭10
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10月30日日曜日飯豊町添川の「常福院の不動明王三尊像修復完了記念 特別公開」に訪れた。
不動明王は修験道のご本尊で、出羽三山信仰に影響する置賜の獅子舞に大いに密接する神仏である。
ぜひ拝見しなくては! と店を抜け出して飯豊町に向かった。
添川の常福院の身の丈180cmの不道明像は江戸時代初期の作と考えられる県指定の文化財である。
修復で磨き立ての玉眼は、鋭く須弥壇からギラギラ憤怒の形相で私を見下ろしておられた。
我が身が、清まる思いである。
小さな愛染明王だが、恐ろしく精密な仕上げ
須弥壇に安置された神仏像を観察すると、小振りのシンプルな大黒天に目が行った。
許可を得て、大黒様の底を見ると陰刻が確認できた。
「耕雲刃」とある。
作風からも佐藤耕雲の作の大黒天と確認できた。
不動明王像が置かれている須弥壇に漆塗りが施工されていて、飯豊町の黒沢にいた塗師の作かな?と
思い浮んだ。黒沢坪沼の竹田家は四代に渡り塗師を稼業としていて、その家を取材した際に耕雲の
話も出ていた。確か耕雲の作の寝牛か何かがあったような記憶がある。
耕雲は中の目八幡や松原八幡、高伝寺内の稲荷神社の獅子頭を制作している。常福いんで耕雲作を発
見するとは思わなかった。
佐藤耕雲は戦後に活躍した南陽市法師柳の彫り師
秋の日は釣瓶落とし・・4時を過ぎると薄暗くなる。これから白鷹町鮎貝の「あゆーむ」で芸術祭に白
鷹町在住の獅子彫師松村智和氏の獅子頭展示の拝見に向かった。
閉館の10分前に獅子頭展示の前に到着すると、獅伝の親分が迎えてくれた。役員で一日詰めているだそ
うだ。ご苦労様です。
5時が撤収時間。作者が来る前に片付けを買って出る
獅子頭は幕付き総宮神社型の黒獅子と、鮎貝型の二頭である。
現在白鷹町在住で、獅子頭を制作している方は彼一人である。
現在、江戸期から歴代の獅子彫師の調査を行っているが。
獅子舞文化には不可欠な彫り師の存在・・地域の獅子舞関係者の減少と比例している。
獅子頭や獅子幕、その他道具を供給する職人や技術の消滅も懸念されている。