ヤマガタンver9 > 福島駅＞山形新幹線上りアプローチ線新設工事

　福島駅において、山形新幹線用の上りアプローチ線新設工事が進められています。

　現在、山形新幹線は14番線からのアプローチ線しかない為、福島駅では
上り列車について下記のような平面交差が発生しています。

　「つばさ」併合上り「やまびこ」:上り本線〜下り本線〜14番線へ。
　「やまびこ」「つばさ」併合後:14番線〜下り本線〜上り本線

　これにより、通常ダイヤ設定上の制約だけでなく、ダイヤ乱れ時の運転整理上の
制約が発生してしまいます。

　今後の高速化、ダイヤ乱れ時の混乱の他線区への影響を抑える為にも、新幹線
上り線側へのアプローチ線の新設が急務となっておりました。

　福島駅北側の道路跨線橋,新幹線本線高架,奥羽線ローカル線路との位置関係、
線形・勾配等、設計上考慮すべき事項が多々あったようだが、工事が進められて
います。

　写真は24年1月6日 商業施設駐車場より笹木野方を見る
(スマホで撮影した写真を加工。以下写真はスマホで撮影したもの)

　過去の写真
　23年7月2日 福島駅11番線より

23年7月2日 福島駅11番線車止め

23年8月26日 アプローチ線駅ホーム側
(商業施設駐車場より)

11番線から、西町跨線橋,奥羽ローカル線まで橋がかかっています

23年8月26日 アプローチ線笹木野方
(商業施設駐車場より)

奥羽ローカル線から本線高架下にかけての間、奥羽ローカル線を超えた次の
ブロックと曽根田踏切部分、橋がかかっていません

24年1月6日 アプローチ線笹木野方
(商業施設駐車場より。トップの元写真)

8月末時点で途切れていた橋がつながっていました

24年1月6日 三河踏切より福島駅方

写真上部の高架が東北新幹線本線,右側の高架が現アプローチ線,
平面の線路が奥羽ローカル線(山形線)

東北新幹線の高架をくぐる様子及び奥羽ローカル線との位置関係が
この写真でわかります。
新設のアプローチ線、踏切部分は線路敷設済でしたが、未接続部分あり

24年1月6日 三河踏切より笹木野方
この先どこかで25KV〜20KV切替のデットポイント,奥羽ローカル線とのポイントが
設置されるはず。
(そもそも現時点ではアプローチ線絡みの架線柱は全く設置未了)

左の高架が現アプローチ線,中央の線路が奥羽ローカル線(山形線)
この踏切時点で平面まで降りていますので、新設するアプローチ線の
勾配がいかに急かわかります。

24年1月6日 西町跨線橋より
跨線橋の車道,歩道との位置関係

24年2月4日 三河踏切より笹木野方

前回取材した時より線路の敷設が進んでいます。
駅方面は見た目大きな変化なし

24年2月4日 三河踏切〜畑踏切間線路沿いの森合西中川公園から
三河踏切側(福島駅新アプローチ線側)

整地され砂利が敷かれていますが、線路が敷かれるレベルまでは
盛ってありません。
笹木野方にある車庫(以前、400系の先頭車が保管されていたとされる)
付近までこの状態です。
おそらくこの辺りに、及びローカル線側に合流(新ブローチ線は上り線なので
「ローカル線から分岐する」と表現すべきかも?)するポイントが設置されるはず。
(この先、笹木野方に歩道橋や踏切(畑踏切)があるのでここしかない。)

なお、25kV-20kVのデットセクションの設置場所は、踏切の安全性から考えると
三河踏切の福島駅側かも?

24年2月4日 三河踏切〜畑踏切間線路沿い 車庫付近から畑踏切(笹木野方)方面

この辺は整地未了です。この辺にポイントが設置されれば、新アプローチ線側の
速度制限が最小で済むはずですが・・・ポイントを設置するには厳しいかな?

24年2月4日 三河踏切〜畑踏切間 歩道橋より三河踏切(福島駅方)方面

右側の線路が現アプローチ線,左側がローカル線。
左側の線路から新アプローチ線へ分岐されるようになると思います。

現アプローチ線の架線に碍子(がいし)が3個見えますが、ここが新幹線規格の
25kV(写真奥側)から在来線規格の20kV(写真手前側)に切り替わる
デットセクションです。

24年2月4日 三河踏切〜畑踏切間歩道橋付近より三河踏切(福島駅方)方面

写真は現アプローチ線ですが、「新幹線アプローチ線」の大事な設備です。
(線路付近の黄色のトゲトゲ!)

この先が「新幹線区間」であり、人の侵入を防止するもの。
この先に侵入すると「新幹線特例法」に引っかかります。

新アプローチ線のこの設備は三河踏切の福島方に設置される事に
なるでしょう。

24年2月4日 福島駅11番線より白石蔵王方

11番線から新アプローチ線へ分岐(合流)するポイントが設置されるはずですが、
新設の高架との接続部分が完成していないようで、現時点では未設置です。

新アプローチ線絡みの推定路線の概要図をまとめてみました。
(図をクリックすると原寸サイズで表示されます。)

図の上半分が笹木野方、下半分が福島駅付近。
線路を渡る線の数字は、踏切番号と踏切名です。

赤の点線が、新設のアプローチ線です。
笹木野から福島駅方面に進むとし、歩道橋付近までは大きな変更はないと
思われます。

歩道橋を過ぎたあたりの直線区間に新アプローチ線への分岐器が設置されると
思われます。

三河踏切(県道3号から駅西のアクセス道)を超えた所に、20kV-25kVのセクション,
新幹線区間への侵入防止の設備(2/5投稿「畑踏切付近歩道橋2」の写真と同様な
黄色のトゲトゲ!)が設置されると思われます。
(この位置にこれらの設備が設置されると推定される理由は、ここに踏切があり
人通りがある事と、高圧の架線下を車が通過する事から架線電圧の25kV化は
リスクが高くなる為。)

共同通信の配信記事及び地元紙の「上りアプローチ線」についての
記事を確認しました。

私が最後に現地確認した2月上旬と比べると、高架橋上の工事機材が
なくなり、レールの敷設が進んでいるのがわかりました。
ただし、一部レールの敷設未了箇所も見られ、架線柱の設置は未着手と
いったところのようです。

使用開始が2026年度末との事から、2027年3月ダイヤ改正から供用開始と
思われます。

24年6月27日 商業施設駐車場より福島駅方

新設アプローチ線と高架(新幹線ホーム11番線)がつながったようです。

24年6月27日 商業施設駐車場より笹木野方

架線柱はまだ。

24年6月27日 福島駅11番線 西町跨線橋より福島駅11番線方面

新設アプローチ線と高架接続状態

24年6月27日 福島駅11番線 その1

車止め、撤去されていました。
なのに・・・レールが外されている!

24年6月27日 福島駅11番線 その2

レールが外されている部分に何か書いてあります。
「スラブ板交換」
理由は解りませんが、交換必要という事でしょうか。

24年6月27日 福島駅11番線から白石蔵王方

新設アプローチ線と高架がつながり、ポイント設置工事が始まったようです。
(デジカメで望遠撮影)

24年6月27日 三河踏切〜畑踏切間線路沿い 車庫付近から三河踏切(福島方)方面

住宅街側に防音壁が設置され、確認がしにくくなりました。

レール敷設が進んでいるようですが、ポイント設置はまだのようです。
(デジカメで望遠撮影)

最初ネットニュースで知りましたが、福島中央テレビのニュース取材記事が
同社サイトの「ニュース」ページで公開されています。

2024年6月28日11:52分付け
【鉄道ファンも注目! JR福島駅の"アプローチ線"設置工事】 重さ100トン超をどうやって?
困難の連続乗り越えたその姿を特別に撮影【福島県】

24年8月8日 福島駅11番線から白石蔵王方

アプローチ線部分のポイントが設置されていました。
(デジカメで望遠撮影)

24年8月8日 福島駅11番線

レールが外されていた部分、レール敷設されていました。
新しい?ナットが見えます。

ただし、6月27日付けでレポートした「スラブ板交換」部分はそのままでした。

アプローチ線の架線柱設置はまだのようです。

三河踏切〜畑踏切間の車庫付近、確認に行きましたが、雑草で道路側から状況を確認出来ず。

24年8月8日 福島駅11番線

レールは「仮止め」みたいです。(ねじが締められていない)
軌間やら高さやら確認しながら締め付けるのかも?

JR東日本の24年9月18日付けで
「奥羽本線　線路切換工事に伴う列車の区間運休およびバス
代行輸送について」というニュースリリースが出ています。

この中の【今回工事 範囲 拡大 線路切換概要図】という項目に
分岐部分の概要図が示されています。

私が6月6日付けで投稿した推定路線の概要図とはアプローチ線の線形と
分岐構造が異っており、笹木野方面から福島駅方面に向かうと歩道橋
付近から直接新アプローチ線側に入り、三河踏切との間の直線区間に
ローカルホームへ分岐する分岐器が設置させる形になるようです。

新幹線側の速度制限を抑えるほうが合理的ですから、なるほどです。

図は6月6日付で投稿した推定図の修正版
なお、分岐器の設置位置ですが、車庫への分岐器位置の西側になるか
東側になるかは不明。(車庫付近までは線路敷設済だったような)

工事日が10月26日〜27日朝のようですが、その前後、列車に乗り、
線路の工事状況を確認せねば。

福島駅〜庭坂駅間を普通電車で往復してきました。

9月21日付け投稿の、新設アプローチ線側からローカル線側に
新設される分岐器、アプローチ線側が設置済みでした。

位置は車庫への分岐器より笹木野方(9月21日付け投稿の図の通り)

24年9月26日 441M山形方先頭車前景
GoProにて撮影した動画をキャプチャ

既存線からアプローチ線へのつながりも確認出来ました。
位置は車庫付近。

24年9月26日 441M山形方先頭車前景
GoProにて撮影した動画をキャプチャ

新アプローチ線の架線柱、立ち始めました。

24年9月26日 436M福島方先頭車前景(三河踏切付近)
GoProにて撮影した動画をキャプチャ

24年9月26日 在来線連絡橋より白石蔵王方
(デジカメで望遠撮影)

24年9月26日 福島駅11番線から白石蔵王方
(デジカメで望遠撮影)

10月26日〜27日朝の工事によりローカル電車が走行する新アプローチ線
区間の架線、いつ張るのかという疑問が起こり、ローカル電車の先頭車
から動画撮影した画像を見直したところ、同区間の架線が既に張られている
事を確認しました。

まずは、新アプローチ線からローカル線への新設分岐器付近を下り電車から
撮影した画像

24年9月26日 441M山形方先頭車前景
GoProにて撮影した動画をキャプチャ(白飛びしていて見難いです)

現ローカル線から新アプローチ線へつながる部分付近の架線の様子を
上り電車から撮影した画像

なお、「架線柱1」の画像のように、アプローチ線の架線は設営未了で、
現状架線が張られているのは新設ポイントを超えた部分までです。

24年9月26日 436M福島方先頭車前景
GoProにて撮影した動画をキャプチャ