ヤマガタンver9 > 残照を斬る

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▼残照を斬る

残照を斬る/
幾日か清涼過ぎる空気が流れ、
斜陽は、長い大気を通過しここに落ちる。

あまりに、雑念が洗われ大気が澄むものだから、
夕日にメリハリがある。

斜陽と言う表現が似合わない斜陽である。
そもそも、太宰の言った斜陽とは、夏の陽であろうか・・。
気だるい暑苦しい関東の、夕刻の光をあの物語に語ったのだろうか。


僅か、1/3の絞り値が、これほどの画像の深さ、色合いの違いを生む。
こんな、深みのあるこんな光が好きだ。

食卓に向かう私の目から、窓枠に斬られた空が浮かぶ。

雲の世界は、高地の山小屋の如く、空の上に我が家があるかのような錯覚を与え、
仙人志向は、頷きながらワインを傾ける。

今宵も薪の暖を・・・

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