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▼測定するのも大事な仕事(ノギス)

測定するのも大事な仕事(ノギス)/
いかに高性能の工作機械で削っても寸法が本当にあっているか、確認が出来なければなりません。
ただ削っただけでは○○ミリな「筈」になってしまいます。

寸法の世界は○○ミリ!と言い切れるようでなければなりません。
そのためには削った製品を測定しなければ言いきれません。

測定する精度にあわせて測定器も選択します。簡単に測定できるものから、室内の温度を一定にしておいて(湿度も)その中で測定しなければならない何ていう、とんでもない測定器まで存在します。(前にも述べたように鉄は温度で伸び縮みするから)

まず一般的な工場で一番手軽で、しかもある程度精度良く計れる測定器としては「ノギス」が挙げられるでしょう。
一般的なノギスはバーニヤと呼ばれる目盛りからおよそ「100分の5ミリ」まで読むことができます。読むというくらいですからアナログの表示のものが一般的。

慣れてくると±0.02ミリ位までの誤差まで読めるようになります。
それ以上になればまた別の測定器を使うので、別に意固地になってそれ以上の努力をしなくても良いのです。

ただバーニヤ式ののノギスは読むのにちょっと大変。工業高校で習ったけど中々直ぐに読める人は少なかった。

ノギスは大抵おしりのポッケに入れておいて、ちょっと計るときにさっと出すのが格好いい。でもそのまま車に乗るとシートに刺さって大変な事になります。また応接セットの椅子なんかもキズだらけになっちゃいます。気をつけよう。

標準的な大きさは150ミリまで測定できるタイプ。大きいのは1,000ミリ(1メーター)も計れるのがあります。もっとおおきいのもあるかも。

測定器にもこだわりがあって、普通一般的には国産の測定器メーカーのが多いのですが、私はドイツ製とスイス製を使っています。
何で測っても寸法は同じでないと困りますが、使用感が全然違うし、目盛りが高級時計みたいに綺麗。
国産品は使っているうちに、頻繁に使う範囲はスムーズに動くが、それ以外は次第にきつくなってきます。でもドイツ製のノギスは全くそんな兆候すら無し。
ダイヤル式(時計みたいな目盛り)の場合には国産はギアがかみ合うのが判るのですが、スイス製に至ってはモーター駆動で針が動いている感じ。

そんな感性を大事にしたいなと。またそういう製品を身近で使うことによって自分もそういうモノづくりをしたいと常々思っています。

一流品から学ぶ感性って大事だと思います。。

ちなみに高級品といっても所詮ノギスです。
価値観の問題ですが、輸入品にしては驚くほど安いと思います。
ただ国産の倍以上の値段ですが、国産品は物凄く安価です。企業努力は凄いと思います。こんな値段でよく作れると思うくらいです。

ノギスなんて一生に何本も買うものではないので、良い物を買っても本当に安いとおもうけど。
ただ、違いが判ってそのエッセンスを嗅ぎ取れるまでは国産品で修行してもらっています。ハイ。

良い物を大事に使って良い仕事をしたいものです。

◎ 一般的な150ミリ測定できるバーニヤ式ノギスです。ドイツのマール社製。
2007/01/23 09:10 (C) ものづくりノート

▼これがバーニヤ部分です。

これがバーニヤ部分です。/
本尺の目盛りと副尺の目盛りの組み合わせで5/100までの寸法を読みます。
なれてくると2/100くらいまではほぼ正確に読めるようになります。
2007/01/23 09:14:s-mold

▼ダイヤル式のノギスです。

ダイヤル式のノギスです。/
最小目盛りが2/100となっています。
2007/01/23 09:15:s-mold

▼ダイヤル部の拡大です。

ダイヤル部の拡大です。/
とても綺麗です。凄くスムースに針が動いてゆきます。
これはちなみにスイス製の「テサ」社のダイヤル式ノギスです。
2007/01/23 09:16:s-mold

▼デジタル式のノギスです。

デジタル式のノギスです。/
最小目盛りは1/100。でも保証精度は2/100だそうです。ノギスで1/100を測定するのは、なんぼスイス製でもちょっとどうかと思います。
このノギスはちょっと格好いいでしょう。
2007/01/23 09:18:s-moid

▼デジタル表示部です。

デジタル表示部です。/
このノギスはとても軽く動かす事ができます。
つまり軟らかい物を測定する場合に有利という事です。
測定圧と言いますが、挟んで測定する以上挟み込む力が生じます。軟らかい物(プラスチックの薄いものや変形しやすいもの)を測るときには非常に有利です。
じつは軟らかい物を測るのは本当に難しい。
ティッシュを測るのは非接触でないと無理じゃないでしょうか?
2007/01/23 09:21:s-mold

▼職人の道具

いつもお世話になっております。
私は、長く使い込まれた道具に何とも言えない趣を感じます。
匠や職人と呼ばれる人達の道具には特に。
幾多の製品の中から一つを選び、それを使い込む人間と、その使用に長く耐える品質を有する道具、両者の良い関係があってこそかもしれません。
そんな訳で、最近は一生モノになりそうな道具や、クラフトマンシップが感じられる道具を選んで買う様になりました。万年筆、手帳、ブックカバー、シェービングホルダー、ソムリエナイフ・・・あれ?仕事の道具が無い・・・???
2007/01/23 18:42:泰山堂

▼書き込みありがとうございます。

こちらこそお世話になっております。
おっしゃるとおり、身の回りの品物にも次第にこだわりがついてきますね。
特に毎日使うもので滅多に更新しない物。お財布とか名刺いれとか。
ただ身の回りのものは背丈に合わせないと浮いてしまうので要注意ですね。
私が昔お世話になった世界的に有名なカリスマ職人がいらっしゃいます。私は親方と呼ばせていただいておりました。
親方曰く、「一流品は一流品たる所以がある。せめて一流品を身近に置いて、何で一流なのか考えてみろ」
なかなか奥が深いです。
一流品の定義の問題に発展しそうです。
ただいえるのはブランド物イコール一流品でもなさそうという事ですね。
見抜く目を養わねばなるまい。
2007/01/23 22:01:s-mold
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